※車椅子フェンシング
オリンピックは4年に一度開催される世界的なスポーツの祭典になります。
それと同じ場所で行われる「パラリンピック」のことをご紹介いたします。
-パラリンピックの開催日-
東京パラリンピックとは2021年8月24日から9月5日までの13日間で開催される競技大会になります。
※本来2020年に東京都で開催される予定ですが、世界規模となるコロナウィルスの蔓延により2020年の夏、
開催日期から延期となりました。
-パラリンピックとは-
パラレル「Parallel」は英語では、「平行」という意味でした。
「Parallel」+「Olympic」オリンピック=「パラリンピック」になります。
本家であるオリンピックはご存じの通り、4年に一度夏に開催される競技大会であり、
それが終了直後に同じ場所で開催される、障害者のアスリートが集まって競技大会が行われるです。
-パラリンピックの起源-
ドイツ出身のユダヤ系神経学者。「パラリンピックの父」と言われてます。
ルードウィヒ・グットマン博士
当時のドイツでは、ナチスが台頭したことにより、グットマン先生は迫害から避けるため、英国へうまく逃がれました。
後ほど、グットマン先生は新設された脊髄損傷センターのトップになりました。
そのセンターは、第2次世界大戦で主に脊髄を損傷した兵士たちの、
リハビリを行う施設であり、「在来の医学治療(薬や手術など)」+「自然な治療訓練(スポーツ・肉体強化)」
は患者たちに一番効果的と彼は確信し、1948年に彼の提唱によって、
ロンドン郊外のストーク・マンデビル病院内でアーチェリーの競技会が開かれたのです。
その競技大会が行われた日は、ロンドンオリンピックと同じ日でしたので、
それがパラリンピックの起源となります。
現代人の我々から見ると、運動中に怪我したら、治療+リハビリ(運動療法)で治ることはごく普通ですが、
脊髄を損傷した当時の兵士たちは、皆脊髄の機能が完全に失われた状態でした。
※彼らは元々健常者ですが、これからは重度障害者として生きることになります。
-パラリンピックの素晴らしさ-
初代アーチェリーの競技会ではわずか16人の車椅子選手が参加しただけで、
その規模はすごく小さいものでした。
「脊髄性麻痺障害者のような重度障害者でも、その気になれば、スポーツができるということを」世間に示した
スポーツで体力を付けようというリハビリの面よりも、
「患者の心を開くこと」+「世間から患者のこと理解してもらよう」という
「心理治療+社会復帰」を目指し、一般のリハビリ(静養)よりも奇跡的に治るケースも、早く治るケースも確率的は高いです。
基本、オリンピックでは4年に一度開催され、夏のオリンピックとも言われてます。
国際交流、世界平和のほか、人間育成も目的の一つとなります。
友情(団体チーム・絆)と尊重(フェアプレイなど)は重要視されるほか、
金メダルの獲得および世界記録への挑戦や更新など、
「もっと強く、もっと速く」という「卓越」の点がメインポイントとなります。
パラリンオリンピックでは
「障がいのある人々への理解や気づきを生み出す」が最大の目的であり、選手たちはこのような力が持ってます。
勇気‐一般の人からの差別・軽蔑などマイナスの感情に向き合い、それを乗り越える精神力。
意志‐一般の人に比べると、それを達成する難しさが何倍であっても、それを乗り越える強い意志。
信念‐外観は健常者と違っても、人の心を揺さぶりを駆り立てる力。
公平への求心力-こちらの公平はフェアプレイせよというルールを守る能力ではなく、
多様性の保全および「平等」という面で、自分たちは工夫さえすれば、健常者と同じくもしくはそれを超越した、
スタートラインに立てることを強調する意味でした。
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最近、オリンピックは「政治的なポーズ」とも一部では言われたりもしましたが2020年のオリンピック・パラリンオリンピックはやっとその「得」(利害関係)よりも「いかなる時も開催する」など、強い関心を持ち始めました。
足の不自由な方や目の見えない方で行われる「パラスポーツ(障害者スポーツ)」
は20年東京五輪パラリンピックの開催が決まって以降、
2014年にやっと「パラスポーツ(障害者スポーツ)」が一般の競技スポーツと扱いされてきております。
車椅子と義肢を使いこなし、奮闘する選手達の見どころをご紹介いたします。
見どころ①---5人制サッカー
かなりゲーム性の高い項目です、盲人であるサッカー選手4人と
目が見えるサッカー選手一人がキーパーになります。
このボールはまず、静止状態外の時、
いわゆる転がる時に、音が鳴る仕組みです。
盲人である選手達はそれでボールの位置を掴みます。
両サイドには壁ラインが設置され、ボールは外に割らない仕組みです。
目の見える、コーチとゴールキーパーは「軍師役(ガイド)」として、
声で選手達に自分の位置や相手の布陣を伝えます。
見えてないからと思えないプレイや「声」は命というゲーム性が見どころになります。
流石に、普通のサッカーだと見飽きていたかもしれない元イングランド代表
「ペッカム選手」もこの特有のゲーム性へ関心を持ち、観戦してました。
盲人選手のシュートが、正常な視力を持つキーパーの守備を破る時、
そのゴールからの喜びさは普通のサッカーと全然違います。
見どころ②---車椅子 テニス
車椅子テニスとは車椅子に乗せ、テニスを行うスポーツになります。
車椅子テニス、車椅子バスケも基本オーダーメイドで作られた競技用車椅子を使ってます。
車椅子の見た目で一目瞭然ですが、一般の車椅子と違って、タイヤの形は「ハ」になってます。
一般の車椅子のタイヤは地面に垂直してますが、競技用車椅子では、
タイヤは「ハ」の形に(20度ぐらい)傾けると、小回りやダッシュなどの動きに合わせやすいようです。
一般の車椅子は背もたれがあるのは当たり前ですが、
競技用の車椅子は軽量化を目指すため、背もたれも含め、色なパーツを取り外しております。
ルールはテニスと基本変わらず、テクニック・スタミナはもちろん、
ボールの落下ポイントに近づくため、車いすを巧みに操作するという判断力も必要です。
その中、日本人選手の「国枝慎吾」さんはエグいほど強いです。
世界歴代最多となる計44回優勝の記録保持者。年間最終世界ランキングでは1位を8回記録している。
シングルスでは年間グランドスラムを計5回達成し、ダブルスではキャリアグランドスラムと4大会連続優勝を果たしている。
化物のような全盛期と比べ、現時点では37歳となり、絶対的王者から今は挑戦者となっている彼、
アテネ・北京・ロンドン・リオにて連続出場し、今年の東京大会は最後のパラリンピックの可能性は大きいです。
開催場所に近い方は、是非応援してください。
開催日程 2021.08.27.FRI ~ 2021.09.04.SAT
開催場所 有明テニスの森 (東京都江東区有明二丁目2番22号)
見どころ③---車椅子 ラグビー
激しい競技と言わるラグビーよりも更に激しいのは「車椅子 ラグビー」になります。
異名「殺人球技」と言われる、まずこちらの画像をご覧ください。
車椅子よりも、乗ってる物は「ミニ型の装甲車」に見えます。
それを使って小さい体育館で練習する際に壁を突き破る選手も多いです。
激しいプレイを繰り返す中、タイヤがパンクしたり、激しいタックルによりぶつかり、転倒してしまうケースも多いです。
その場合はチームスタッフがコートに入り、素早く選手を起こしてサポートをします。
※基本攻撃用の車椅子は軽量で、小回りが効きます。
守備用の車椅子は重くて、衝撃に強いです。
攻防に大きく影響する「ポイント」制度:
コート上には双方4選手まで出場できますが、
0.5点~3.5点という障がいの程度で決まる採点システムがあって、
障がいの軽い選手は点数が高いです。
コート上の4人の合計持ち点が8点のは必須条件として、8点以下であれば選手交代の数は無制限です。
基本このゲームは力の強い、体格の大きい障がいが軽い程度の選手(チームのエース)が勝敗の
鍵を握ります。
体格の良い選手が多い欧米が有利なゲームですが、
日本代表は2019の世界選手権で並みいる世界の強豪を押しのけ初優勝を飾るなど、
2020パラリンピックで悲願の優勝ができるかどうか注目したいです。